四穴鍼と言う鍼柄にとても手の込んだ細工のしてある韓流鍼だ。鍼柄の長さはおおよそ40mmその鍼柄にくまなく刻みが入っている。またその鍼体よりの部分幅10mm程は四つに面をとってあってそれぞれの面の中央に直径1mm程の穴がひとつ反対面まで貫いて合計四つの穴があいている。鍼の名前の由来はここからきているらしい。つまり見たまんまと言うことだ。
甘君によるとこの鍼の由来は灯籠の形であって風水と関わるらしい。
詳しい使い方は甘君も研究中とのこと。ならばこちらも勝手に色々試してみようと思って臨床で使ってみている。今のところ先に頂いた甘流テイ鍼ほど「この鍼でなければ!」と言う場面をイメージすることはあまりない。ただ風水に由来しているとなればこの四つの穴の向く方向を考えて使うべき鍼なのではないかと考えている。具体的に言えば方位または経絡の流注の方向。特に任督には関係がありそうだ。
早速試してみた。中カン穴に鍼を当てて気を窺ってみる。そのままでは甘流テイ鍼ほどにはぐっとはこない。もう少し鍼体を太く短くした方が気も動きやすく扱いやすいかもしれない。さて鍼の軸を静かに回していくと気の動きに僅かに変化があるようだからやはり方位や流注との関係は無視できないのかもしれない。しかしそうなると患者の横たわる方向と方位の関わりまで影響するのかも知れないから話はややこしくなってくる。それにそこまで気を配ってもそれによって動かされる気の量がそれほど劇的でないようなので甘流テイ鍼の時のようにわくわくした気分にはならない。これは自分の技量や選んだ穴によっても結果が違うはずなので簡単に決め付けることは出来ない。しかし少し手を加えてみる価値はありそうなので少し鍼体をいじってみようと思っている。
2007/4/26